抵抗とは?【その②】テキストには載らない基本的なこと。
どうも。
オウムガイルです( ̄▽ ̄)
今日は、前回に引き続き、抵抗についてもう少し書いてみたいと思います。
ご意見ご質問などございましたらお気軽にどうぞ!
まえがき
必死で抵抗する可愛い猫ちゃんっすね!
思わずいただいてしまいました♬
前回は、抵抗の本当の意味と、電子部品の分類、その特徴などを解説してみました。
僕のようなど素人には、こういう情報を書いててくれないと、本当に勉強が進まないんっす。。。
では、今日はその基本を元に、実際に回路の中でどのように作用していくかを解説していきたいと思います。
でも理論をわかりやすく解説するのってほんとむずかしいっすよねw
少しでもお力になれたらいいのですが。。。
直流電流が加わった時はどうなるの?
ってわけで、簡単な回路図を用いて基本を説明してきましょう。
まずは基本の直流電流からです。
抵抗の反応
なんとも飾り気のない回路図で申し訳ないw
これは一番簡単なパターンっすね。
小学生、中学生からやってきたことです。
これは知ってる人多いかもしれませんのでさらっと説明します。
電流は流れるの?
はい。もちろん流れます。
どんな風に流れるの?
かかる電圧の大きさに応じて素直に流れます。
電流値はオームの法則(V=IR)に則ります。
ただし、抵抗自身の材質により、抵抗値が若干変化します。細かく計算する時は、各材質に応じた低効率を掛けて算出します。
その時の素子の反応は?
抵抗の特徴は電流の通せんぼです。
抵抗の大きさに応じて、電流を邪魔して流れないようにします。
そのほかの情報。
抵抗では、発生したエネルギーを熱として消費しています。
また、抵抗が電流を邪魔するという事は、オームの法則により、その分の電圧も下げるという事です。
よって、抵抗は必要な電圧に調整できる素子という事になりますので、様々な電子部品を適正な電圧で使用できるようにする為に必須のアイテムとなります。
まずはこんな感じで各素子の癖がわかれば良いと思います。抵抗は簡単ですね。
コイル
次はコイルです。
コイルに直流電流が流れるとどうなるのでしょうか。ここからが少しややこしくなります。
電流は流れるの?
はい。もちろん流れます。
どんな風に流れるの?
導線をぐるぐる巻いただけですので、直流電流は非常によく通します。
しかし、電圧がかかってすぐによく流れるわけではありません。
スイッチを入れた瞬間といのは、0から定格の電圧に変化しますので、、電流の変化がある時間帯です。(といっても人間には一瞬ですがw)
変化の大きさに応じて通せんぼしたくなるのがコイルですよね。
よって、スイッチを入れたらしばらくの間は、コイルの作用によってなかなかスムーズに電流が流れてくれません。
そして、電圧がだんだん規定の電圧(定格電圧)に近づくと、電流の変化もなくなり、よく流れるようになるという変わった特性があります。
その時の素子の反応は?
コイルの特徴は電流の変化に対する通せんぼです。
コイルは、電流の変化があると、その変化の大きさに比例して、流れてくる電流とは逆の方向に電流を流そうとします。(自己誘導作用による誘導起電力)
これによって通せんぼします。
電圧がかかり始めの頃は、電圧の上昇に合わせて、電流が0からだんだん大きくなります。その時が一番変化が大きくなりますので、変化に対する通せんぼのクセが一番よく出ちゃいます。
そして、しばらく時間が経つと、電圧が一定に近づきますので、流れる電流の変化も小さくなり、だんだんと通せんぼしなくなります。
そのほかの情報。
コイルに電流が流れると、磁界が発生します。その磁界にエネルギーを蓄えますので、スイッチをオフにしてもすぐに電流は無くなりません。
コイルに貯められたエネルギーによって電圧が発生し、スイッチを切ってもコイルから電流が流れ出します。(放電)
じゃあどうやって放電するの?
スイッチをオフにする時は、電流が落ち着いた状態(定常状態)から一気に0になりますので、その時が一番変化が大きいですよね。
そこ電流が勢いよく流れます。しかも、
スイッチをオンにした時よりも、変化量が大きいのでたくさんの電流が流れます。
これを利用したのが、エンジンのイグニッションコイルです。エンジンをかける時、鍵を回す時に、この原理が使われています。(いや、今の車はボタンを押す方が増えてるよねw)
いやぁ、コイルってめっちゃツンデレっす!!
ぼくはそーゆーの嫌いじゃないっすよ(-"-)
ま、とりあえず変化を嫌う素子だということを理解しておきましょう。
日本電気技術者協会さんがホームページ上で詳しく解説されていますので、リンクを貼っておきます。
コンデンサ
最後にコンデンサです。
コンデンサに直流電流が流れるとどうなるのでしょうか。
電流は流れるの?
コンデンサは、金属でできた二つの板が向かい合わさっているだけです。くっついてません。よって、
電流は流れようがありません。
が、
コンデンサの2枚の板の間では、電気を貯める性質があります(充電できる)ので、電気がいっぱいになるまでの少しの間は電流が流れます。
どうやって流れるの?
流れませんってば。
しかし、先ほども書いたように、電荷がいっぱいになるまでの少しの間だけは流れます。
その時の素子の反応は?
コンデンサの特徴は充電です。
電圧がかかると、コンデンサに少しずつ電荷が溜まっていきます。
コンデンサ内の電圧の大きさが、電源と同じ大きさになった時(等電位)、電位の傾きが無くなり、電流が流れなくなります。
そのほかの情報。
コンデンサが電気を貯められるという事は、電気を放出する事もあるということです。
つまり、スイッチをオフにしても、すぐには電流が無くなりません。
電源が無くなった時には、コンデンサが貯めた電気を放出します。いわばコンデンサが電源に変身して電気を供給するというイメージです。
じゃあどうやって放電するの?
放電する時は、電源の代わりをしますので、もともと付いていた電源と同じ要領で貯めた分の電気を放出します。
よって、電流の流れ方は、貯めた電荷がなくなるにつれて、だんだんと弱まっていくイメージです。
これも、日本電気技術者協会さんがホームページ上で詳しく解説されていますので、リンクを貼っておきます。
⑤交流電流が加わった時はどうなるの?
今度は各部品に交流電流が流れた時です。
このパターンがよく試験には出ます。
が、
こんな単純な回路は出ないw
です。
電験3種では、複数の部品が様々なつなぎ方で出てきますので、ここが抑えられたら、過去問とかで回路計算の練習をしておくことをお勧めします。
抵抗
交流電流が流れた時の抵抗の反応はどうでしょうか。
抵抗は比較的クセのない部品になりますので、比較的わかりやすいと思います。
<公益社団法人日本電気技術者協会/電圧、電流波形のいろいろより引用>
電流は流れるの?
直流と同じく流れます。
どんな風に流れるの?
交流電圧がかかっている時に流れるのは交流電流ですよね。
抵抗は素直な素子ですので、流れてくる交流電流を素直に通せんぼします。
よって、日本電気技術者協会さんの作ったグラフのとおり、交流電圧と同じ波形で、同じタイミングで電流を流します。
その時の素子の反応は?
抵抗は素直な素子でしたよね。
直流の時と同じく素直に反応して電流を通せんぼします。
そのほかの情報。
抵抗が熱によって若干数値が変動する事や、エネルギーを熱で消費している事などは、直流回路の時と同じです。
抵抗の場合、かかる電圧に合わせて対応できるという事でしょうか。
とても従順な素子ですね!
コイル
ここからが正念場です。
交流電流をコイルに流すと、コイルが持つ本来の特性が働き、その結果いろいろな電子部品が動作していることになります。しっかりと理解を深めましょう。
<公益社団法人日本電気技術者協会/電圧、電流波形のいろいろより引用>
電流は流れるの?
流れにくいです。
どんな風に流れるの?
コイルは変化の大きさによって逆向きの電流を流そうとします。
つまり、電流を妨げる動きをしますので、流れてくる電流が電圧よりも遅れてしまう事になります。よって、
流れる電流は電圧よりも90°遅れる
という事になります。
なぜ90°なのかは難しくなるので、
説明は、、、やめ、あ、できませんw
その時の素子の反応は?
コイルは変化の大きさに応じて通せんぼします。
なので、プラスとマイナスを行ったり来たりする交流電圧がかかった場合、ずっと通せんぼすることになりますので、結果的に抵抗のような振る舞いをします。
そのほかの情報。
コイルは変化の大きさに応じて逆向きの電流を流そうとしますよね。
つまり、直流電流の場合は、電流がすぐに一定になりますので、通せんぼしない。つまり、よく流すという事でした。
交流電流の場合は、その波形(何回プラスとマイナスを行き来するか)の大きさによって、コイルの反応が変わってきます。
- 周波数が高い交流電流(激しく変化する電流)は通しにくくなります
- 周波数が低い交流電流(緩やかに変化する電流)はまだ通します
これは、TDKさんが非常にわかりやすくまとめておられますので、リンクを貼っておきます。
コンデンサ
ここもコイルと同じく重要です。
今は単品でその特性をまとめていますが、実際の試験や製品の中に組み込まれる際には、コイルや抵抗などとも組み合わされて使われています。
<公益社団法人日本電気技術者協会/電圧、電流波形のいろいろより引用>
電流は流れるの?
流れます。
どんな風に流れるの?
周期的にプラスとマイナスを行ったり来たりするのが交流電圧ですので、それに合わせて充電と放電を繰り返す事により、電流を通します。
つまり、電流はそのままのペースで流れるが、充電する時間がかかってしまう為に、電圧が遅れてしまうという事です。よって、
流れる電流は電圧よりも90°進む
という事になります。
なぜ90°なのかは、これも難しくなるので、
説明は、、、やめ、あ、できませんw
その時の素子の反応は?
コンデンサの特徴は充電と放電です。
充電するとコンデンサに電圧が生まれますよね。
放電するとコンデンサから電圧が無くなりますよね。
周期的に行ったり来たりする交流電圧では、常にこれを繰り返しています。
コンデンサは2枚の板が向かい合わさっているだけですので、物理的に繋がっていませんよね。でも、これを繰り返す事で、まるでポンプのように電荷を運びますので、あたかも電流が流れているように見えます。
これを変異電流
というそうです。
そのほかの情報。
コンデンサは、基本的に直流を通しませんが、交流は通します。
交流回路の場合、コンデンサはコイルと逆の性質を見せます。
その性質をとめると、
- 周波数が高い交流電流(激しく変化する電流)は通しやすいです
- 周波数が低い交流電流(緩やかに変化する電流)はあまり通しません
- コンデンサの静電容量(どれだけ充電できるか)が大きいほどよく通します
となります。
これもTDKさんが非常に詳しくまとめておられましたので、リンクを貼っておきます。
最後に
2回にわたって解説してみた抵抗ですが、ど素人の方、いかがでしたでしょうか?
大学とかで勉強されていた方は、すでに理解されている事かと思いますが、やっぱり基礎は大事です。
でも、なかなか自分の思うようにうまくまとめ切れていなかったところがあります。
また修正を加えていきたいと思いますw
しかも、電気は専門用語が非常に多く、それにまつわる公式も様々です。
それに打ち勝つには、
分らない言葉や理論は、そのままにしておかない。
という事だと思います。
僕もいろんなサイトや参考書などで、ひとつひとつ研究してきました。
電験3種に至っては、勉強というよりも、
研究!!
する気持ちで学んでいくと、ストレスも少しは軽くなり、モチベーションの維持につながると思いますので、一歩一歩頑張ってすすんでいきましょう。
では、今日はこのへんで(-"-)
最後までお付き合いくださいまして誠にありがとうございました。